リサール酵産株式会社 代表取締役社長 飯川 隼斗

挑戦なくして成長なし

略歴
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1993年 埼玉県生まれ。大学卒業後、金融機関に就職し、実務を通じて金融知識を磨いたのち、2018年3月に家業であるリサール酵産株式会社に入社。営業・マーケティングに携わり、SNSやYouTubeなどを駆使した情報発信で、微生物資材「カルスNC-R」を全国に広めた。
2025年8月、三代目代表取締役社長に就任。現在49年目を迎えたリサール酵産を、来年の創業50周年に向けて新工場の稼働や次世代商品開発を進めながら、「土づくりは未来づくり」を掲げ、農業・園芸業界に新たな挑戦を続けている。
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現在の仕事についた経緯

 大学卒業後、私は金融機関に就職し、将来のキャリアを思い描きながら日々の業務に励んでいました。

 そんなある日、父から一本の電話が入りました。
創業者である祖父が亡くなったという知らせでした。さらに、介護のストレスから父も重度の喘息を患い、仕事ができない状態に陥っていました。突然の事態に戸惑いながらも、父に頼んで会社の決算書を3期分見せてもらうと、そこには3期連続の営業赤字という厳しい現実がありました。これまで家業について深く考えたことはありませんでしたが、数字の重みと父の姿が胸に迫りました。「このままでは、本当に会社が潰れてしまう」。強い危機感に突き動かされ、私は自分の人生を見つめ直し、金融機関を退職して家業に入る決意を固めました。ただの跡継ぎではなく、再建者としてこの会社に新たな息を吹き込みたい。そう心に誓い、この世界に飛び込みました。

仕事へのこだわり

 多くの人の前で、宣言することです。

 2025年のインスタ一発目の投稿では「チャレンジ」を今年の抱負として掲げました。今年3月の竣工式や4月の花友フェスタの1,300席満席の講演でも、会社再建に向けた展望を公言しました。
このような番組に出演させていただくのも初めての経験ですが、この場で宣言できたことも本当に嬉しく思っています。
口に出すことで、自分自身にプレッシャーがかかり、「やらなきゃ」と奮い立つ。さらにそれを聞いたお客様から「応援してる」と声をかけていただくことが、大きなモチベーションになっています。

今後の展望・私の夢

 これからは、日本国内にとどまらず、世界に向けて「地球にやさしい土づくり」を広めていきたいと考えています。
そのために、新工場の稼働による安定供給体制の確立、次世代商品の開発、そしてSNSやメディアを通じた発信をさらに強化していきます。

 私たちの合言葉は「土づくりは未来づくり」。
農業・園芸の可能性を広げ、持続可能な循環型社会の実現に貢献することが、これからのリサール酵産の使命です。

50周年を新たなスタートとして、常識を変える挑戦を続けていきます。

若者へのメッセージ

 これから社会に出ていく若い世代には、「まずやってみる」ことを大切にしてほしいと思っています。

 やってみなければわからないことは、世の中にたくさんあります。
私自身、経営の知識も農業の経験もないまま家業に飛び込み、日々試行錯誤の連続でした。入社後は地道な営業から始まり、やがてコロナ禍で従来のやり方が通用しなくなったときには、SNSやYouTubeなどの新しい手法に挑戦しました。
そうした取り組みの積み重ねが実を結び、会社の売上は1億円から4億円へと成長しました。
ただ、行動すれば必ず成果が出るわけではありません。

 うまくいかないことも、たくさんあります。
だからこそ、行動したあとに立ち止まって振り返り、改善し続ける「PDCA」の習慣が欠かせません。
一度で成功しなくてもいい。大切なのは、考え、工夫し、挑戦し続けることです。 

リサール酵産株式会社
http://www.resahl.co.jp/outline.php