
医療法人仁こどもクリニック 理事長 伊藤 仁
不動心
略歴
_________________________
名古屋市立大学院卒業後市立四日市病院勤務。その後仁こどもクリニック開業し二年後医療法人開設。著書に「アトピーが消える日」「新 アトピーが消える日」(栄光出版)
_________________________
現在の仕事についた経緯
以前より、アトピー性皮膚炎に対するステロイド治療に疑問を感じておりました。ステロイドを使用すれば、一時的に症状はよくなりますが、しばらくすると症状が再燃するといった事が繰り返されることで、更には症状が悪化していく事への疑問でした。
ある時に、強酸性水との出会いがあり、遊び心を含めて、アトピー性皮膚炎の患者さんたちに、充分な説明の基に使用したところ、思わぬ良好な結果を得ることができ、その事が試行錯誤を繰り返しながら、現在の治療法を確立したことにつながりました。そして、更に上を目指しステロイド不使用の治療を続けることを命題として続けることを覚悟した次第です。
仕事へのこだわり
私が医師になりたての頃は、現在のように検査機器が発達していた訳ではなく、先輩方に教えられた事は、臨床所見をしっかりと把握し、患者さんの話をよく聞きなさい。そこから本当の診断ができるようになる、と教えられてきました。その姿勢は現在でも変わってはおりませんが、世の中には間違った常識が多数存在することも事実です。
アトピー性皮膚炎を予防する為に、赤ちゃんにも保湿が必要と強調したり、カサカサ皮膚になったら、石鹸を使用してはダメとか、泡で洗うことや手でやさしく洗うことなどを推奨したりしたりするのが極めて正しいかのように宣伝され、世の中の若いお母さん達はそれを信じて実践しているのですが、逆に皮膚は徐々に悪化していき、医者に行けば、ステロイドを処方され一時的に改善するものの、しばらくすると再度悪化していく事の繰り返しで、私のところに来院するのです。そのようなやり方は誤りであることを説明して、正しいスキンケアの方法をお伝えし、ステロイドを使用しなくても改善することを身をもって体験していただくのです。
世の中には、正しい情報もあれば誤った情報も多く飛び回っており、何を信じていいのか不安に感じることも多数あると思われます。私は、医師として自分自身が正しいと信じる事に対しては、前に向かって進みますが、疑問を抱く事柄に対しては、安易に妥協することはしたくありません。是々非々が大事と考えております。
今後の展望・私の夢
私の著書、新アトピーが消える日、で述べたように、アトピー性皮膚炎の原因は、黄色ブドウ球菌の皮膚への生着によるものであると結論付けています。従って、食物やダニ、ハウスダストと云った環境要因が原因ではなく、現在までの原因論である掻くことによる抗原の体内侵入が主たる原因との考え方には強い抵抗を感じております。
この考え方が従来より定説とされ、掻くことが諸悪の根源とみなされている為に真実が見えなくなっていると思われるのです。更に、ステロイドの使用により症状の悪化をもたらし重症化につながると云う結論に至ったのです。ステロイドを使用しなくても、正常な皮膚に回復することができると云う事実が理解されることが私の希望です。
若者へのメッセージ
自分の信じる道を突き進んで下さい。
医療法人仁こどもクリニック
https://jin-kodomoclinic.com/