
SMBグロースパートナーズ合同会社 代表 佐々木 健
苦難は幸福の門
SMBグロースパートナーズ合同会社
代表 佐々木 健
略歴
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慶應義塾大学 経済学部卒 ハイテク機器メーカーで海外子会社の経営支援を8年経験した後、
ペンシルバニア大学ウォートンスクールでMBA取得。
外資系コンサルティング会社で8年、外資系M&Aアドバイザリー会社で2年を経験。
その後、CATV統括運営会社にて経営企画・M&A・IRなどに8年従事し、
IR責任者として100社以上の機関投資家対応を担当。
さらに、ITスタートアップおよび外資ファンド傘下中小企業にてCFOを計10年務め、
資金調達・人事制度構築・組織改善など経営全般を統括。
2024年6月、「SMBグロースパートナーズ合同会社」を創業し、
スタートアップ・中小企業向けにプロフェッショナル社外CFOサービスを提供している。
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現在の仕事についた経緯
社会人1年目、海外子会社の経営立て直しに関わり、現地社長から「君のおかげで助かった」と言われた瞬間が、今の原点です。経営者の本音に触れ、感謝を受けたことに心が動き、「経営者の力になりたい」という想いが芽生えました。以来、財務・戦略・M&A・IRなど、幅広いスキルを磨きながら「困っている経営者に寄り添う存在」になることを目指し、経験を積んできました。2024年、自ら会社を設立し、志を持った経営者を支える社外CFOとしての活動を本格的にスタートしました。
仕事へのこだわり
私が仕事をするうえで大切にしているのは、「経営者の一番近くで、ともに悩み、ともに考える」という姿勢です。数字だけを見て助言するのではなく、事業や組織の本質に深く入り込み、時に社長以上に会社を理解する努力を続けています。
CFOという職種は、単に財務や経理を管理する役割にとどまりません。業績が伸び悩む理由は、商品力なのか、営業力なのか、組織構造なのか、それとも経営者の意思決定の質なのか——それを構造的に分析し、最適な打ち手を共に考える「経営の参謀」だと思っています。
とりわけ中小企業やスタートアップでは、経営者がほぼ1人で多くの意思決定を下さねばならず、相談相手がいない孤独な状況に置かれています。私はそんな経営者の“隣にいる存在”でありたいと考えています。
また、表面的な課題に振り回されるのではなく、「本質は何か?」を問い続けることも重要です。数字や現象の裏にある、人や組織の動きに目を向ける。ときには、経営者の葛藤や不安に耳を傾ける。そうした姿勢が、単なるアドバイスを超えた「信頼」につながると信じています。
私は、完成された仕組みの上で働くより、未完成で混沌とした現場に惹かれます。ゼロから制度を作り、組織を立て直す——そのプロセスの中で、人が変わり、会社が前に進む瞬間に、大きなやりがいを感じています。
今後の展望・私の夢
私の夢は、経営者がもっと「頼っていい」と思えるCFOの在り方を広めることです。これまで多くの経営者と接してきましたが、みな口を揃えて「数字まわりは苦手だけど、相談できる人がいない」と言います。特にスタートアップや中小企業では、経営資源が限られ、業績直結のフロント業務に時間を取られ、管理業務には手が回らないことが多い。
だからこそ、私たちのような社外CFOの存在が必要だと思っています。単に帳簿を管理するだけではなく、経営の全体を見渡しながら、財務・人事・組織・戦略まで一緒に考える。経営者の頭の中を整理し、時には決断を後押しするような「外の参謀」が、もっと広く社会に浸透していってほしい。
そして、いずれは同じ想いを持つ仲間とともに、志ある中小企業・スタートアップを支えるCFOのネットワークを築きたいと思っています。
若者へのメッセージ
今の時代、キャリアの正解は一つではありません。どの会社に入るかよりも、どんな経験を積み、どんな価値を誰かに届けられるかが問われる時代です。
私自身、憧れの企業に入れず、スタートアップでは資金繰りに追われ、清算寸前まで追い込まれたこともありました。でも、その度に思い出したのが、祖父が遺してくれた「苦難は幸福の門」という言葉です。苦しい経験の中にこそ、自分を成長させる種がある——そう信じて、一歩ずつ歩んできました。
コンプレックスがあってもいい。完璧じゃなくていい。大切なのは「誰かの役に立ちたい」という想いと、それを形にする行動です。「自分にできること」を少しずつ広げていけば、必ず道はひらけます。
失敗も寄り道も、全部が糧になります。不安な時ほど、「その先にある幸福」を信じて。皆さんの挑戦を、心から応援しています。
SMBグロースパートナーズ合同会社
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