一般社団法人TJC教育サポート 代表理事  深山 翔平

自立教育を広げる

一般社団法人TJC教育サポート
代表理事 深山 翔平

略歴
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広島大学教育学部卒業。
大学では小学校教育、特別支援教育を学ぶ。
ボランティアで不登校支援や野外教育なども積極的に行い、
子どもたちの教育・成長の支援をこれまで18年間続けてきた。
卒業後は小郡市の正規教員として勤務し、
子ども達の生活指導やコミュニケーション力の育成に携わる。
自身の図画工作科「鑑賞」の研究では特別奨励賞を受賞しさまざまな分野で子ども達のコミュニケーション力が高まることを実証した。
また、フィリピン支援、世界一周の経験から、子どもたちへの教育支援が必要と感じ、
「社会教育団体Dreams In Club」創設。
現在はキャンプ、レクリエーション、アドベンチャープログラムなどをとおして、
子どもたちのコミュニケーションや体験活動などの教育支援を行なっている。
福岡県青少年育成課の依頼を受け、福岡県魁大会にて海外ボランティアへ行った青年・青少年・成人約300名を対象に特別講師として講演を行った。
2019年末、これまでの経験を活かし、子ども達や保護者、ひいては企業を教育の力でサポートし、全ての人がよりよい人間関係をつくり、よりよく過ごすことが出来るようにとの思いで一般社団法人TJC教育サポートを創設した。
今では、子どもたちにリーダーシップ教育や目標達成メソッドを教える講座だけでなく、
保護者向けの自立教育プログラム「家庭教育の学校」を主宰。また、企業向けの人財コンサルタントとして研修・コンサルティングを行い、社員が自ら動く「自立型組織」の構築にも多数貢献している。2023年からは福岡県庁主催の未来の地域リーダー育成プログラムの全体コーディネーターを務め、
子どもたちのリーダー育成を推進している。
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現在の仕事についた経緯

 元々は学校の教員で、子どもたちや「教育」という分野が好きでした。学校教育も好きでしたが、本当に子どもたちがイキイキできる別の教育をやりたい!と思い教員を退職。その後は家庭教師をする中で、勉強のノビに関しても生き方に関しても、いかに毎日関わっている人の声掛けが大事かということを痛感しました。「家庭の中が変わらないと子どもは変わらない」ということを重々身に染みて感じ、現在では小学生の保護者さん向けの「家庭教育の学校」、企業様向けのアドベンチャー研修、子どもたち向けのキャンプ教育や体験教育、オンラインでリーダーシップを教える講座も開講しています。
子、母、父の変化が生まれ家庭全体が良くなるように「自立教育」を推進しています。

仕事へのこだわり

 キャンプにおいて言えば、ただ体験して終わりではなく、教育的な学びがあるように事前に試行錯誤してプログラムを組み、フィードバックすることを意識しています。体験教育における学びは、人が成長する重要なものだと国の研究結果でもわかっているからです。保護者さん向けの講座も、色々な教育の分野から抽出した本質的な部分を体系化して講座にしています。心理学、教育学は当然のこと、経営学や、ビジネス的な視点、お金の教育も取り入れて受講生へお伝えしています。

 また、「裏付けがあるもの」ということにこだわってプログラムや商品をつくっています。色々な教育手法がありますが、その根本的なところは全て一緒で、「心の土台づくり」です。しかし、これが時間も労力もかかるため皆さんがあまりやりたがらないところです。だからこそ、心の土台がつくれると本当にコミュニケーションが上手くいき、大きな成果につながることがたくさんあります。家庭でも学校でも企業でも本質的には「心の土台づくり」です。お客様のニーズに合わせてチームとしての心の土台を共に築き上げ、最高のパフォーマンスを発揮できる自立した組織になるように、教育分野の専門家として伴走・サポートしていくことを大切にしています。

今後の展望・私の夢

 「自立」は何歳であっても変わりがありません。人が自立的に物事を成し遂げていく姿は、見ていて応援したくなりますし、とても気持ちがいいものです。しかし、どのように接すれば、相手が自立的に考え、動いてくれるのかを知らない人は大勢います。相手を自分の思い通りに動かしたいと思っている人が多く、人間関係もギクシャクしがちです。人が「自立」してものごとを考えるためには、関わり方に一定の型があります。今後は、子どもたちや従業員のみなさんがイキイキと活動できるように、全国のお母さん、企業様、先生方などに広く「自立教育」の基礎について知っていただきたいと思います。

若者へのメッセージ

 将来的には子どもたちへの教育に何かしら関わってもらえればと思っています。人に教えられるような立場になれるくらい何かに没頭してほしいです。私が教員時代に担任として卒業生を送り出す際に、「何もなりたいものがなければ先生になりなさい」と伝えました。子どもたちは「えぇ~!?」と言っていましたが(笑)。学校の先生になる必要はなく、何かしら物事を教えられるような、一つ自分の得意を持てるような人になりなさいという意味です。教えられるくらいになると自信に繋がります。若い方にも、何か人に教えられるくらいに自分の得意なものを突き詰めて、それを楽しんで仕事にしたり、誰かの役に立てる仕事ができるような方向性を目指したりしてほしいと思います。

 「人は誰かの役に立ちたいと思って生きている」と言われています。有名な話に「マズローの五段階欲求説」がありますが、五段階のピラミッドの上に第六の欲求があったと言われています。社会背景の中で一般には公開されませんでしたが、第六の欲求は「利他の欲求」。つまり「他人のために役に立ちたい」という欲求です。それを満たすための一つの方法として、「人に教える」のです。自分の自信にもなり、相手のためにもなる。ぜひ、「教える」ことで、自分もOK相手もOKになるような行動を選択できるように意識してみてください。

一般社団法人TJC教育サポート
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