プライム銀座クリニック 院長 髙澤 博和
逆張りは常に楽しい
プライム銀座クリニック
院長 髙澤 博和
略歴
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京都大学理学部物理学科卒業後、再受験して京都大学医学部医学科に入学。
卒業後はレジデント・腹部外科・移植外科で3年、大手美容外科に転職して3年実技を磨き、
2015年に東京銀座で美容クリニックを立ち上げて独立。
2018年に中国北京で領医医美という美容クリニックを立ち上げて院長として年間100日程度執刀・指導にあたっている。
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現在の仕事についた経緯
田舎では優秀であれば「将来は医師に」のように見られがちでした。そんな環境に反抗するように物理学者を目指しましたが、在学中に学問に打ち込む同級生をしり目に、IT関係の仕事をかじって苦い挫折を経験しました。その時、仕事として一生をかけるならやはり医師がいいだろうと考え直し医師の道に進みました。卒業後は自分の力を試したいという意欲が強く、医師不足と言われた外科系を志しましたが、生死を扱う現場の矛盾に耐えられず、美容外科に転職しました。就職した大手の美容外科では不誠実な診療方針が性に合わず3年で独立し、正しい知識に基づいた誠実な美容医療を提供するクリニック運営をしています。
仕事へのこだわり
振り返ると幼少期から「とにかく負けるのが嫌い」だった一方で、「勝つことにも全く興味がない」性格でした。「他人の評価軸」で比べられたり評価されるようなことを避け続けてきました。その「中二病」を地で行く性格を反映してか、学生時代からサラリーマン時代を経て、独立した今に至るまでずっと、その時々で取り組んでいた分野でトップを目指して実力を磨きながらも、それと同時に常にその分野で「オンリーワン」になるような道を模索し続けてきました。
2012年には大手美容外科で勤務を開始しましたが、売り上げの数字だけで評価される環境になじめず、自分の理想的な仕事のスタイルを築くためには独立が唯一の道だと考えました。結果として、2015年には東京の銀座で独立開業しました。
とにかく大手クリニックでの「売上を重視する文化」に苦い思い出があり、どうしたら美容業界の悪い慣習に染まらない運営ができるかを追求した結果、北京での開業に至りました。中国の富裕層はメディアをあまり信用せず、自分の人脈の中の情報を優先します。知人から「日本の誠実な美容外科が北京にきている」と聞けば、「じゃあ行ってみよう」となり、その後に「私はすごくいい美容外科医を知っている」とさらに仲間うちで共有してくれるのです。地域の実力者に対する治療はそれなりにプレッシャーはあるのですが、そもそも満足の低い治療を無理やり売ることをしないので紹介が予想以上に増えて、北京での運営は東京よりも順調に進みました。今では多くの芸能人や政治家を顧客に持つメジャーなクリニックとなっています。
一方、東京は国民性の違いもあるため運営は比較的ゆっくりとした展開となっています。しかし、美容医療の普及が進む現在「バカ正直」の一点突破での運営も不可能ではないような気がしていて、その道を貫き続けるつもりでいます。
今後の展望・私の夢
私の「正しい情報に基づいて誠実に美容医療を提供する」という方針は、横のつながりが強い中国の富裕層からは一定の支持を得ることができました。これは、中国社会における強い連帯意識と、騙されまいとする姿勢が背景にあります。今後それを中国の準富裕層および一般のレベルまで普及することは、様々な規制が必要で、現実には難しいと感じています。
一方、私自身のホームである日本では、SNSの普及に伴って消費者サイドにそういった意識の広がりはかなり感じます。そしておそらくその需要の高まりを敏感に感じとって、誠実な姿勢をアピールするクリニックが増えている印象も受けています。しかし、わずかな例外を除いて目立つもののほとんどはフェイクです。そしてフェイクと自分たちの差を知ってもらう方法は、ネット上ではなく現場の取り組み以外にはないので、地道な努力が求められるのです。ともすると自身も闇落ちしそうな現場で、多くのリピーターさんの温かいお声に支えられて続けています。そして自分たちがやっていけるなら、それを真似しようという雰囲気がこの業界内に出てくるかもしれない、そういう意識で今後も取り組んでいこうと思います。
若者へのメッセージ
「100%コミットできる天職」をみつけて、文字通り100%の力を出し切ること以外に、「成功」する方法は無いと思っています。言い換えると、この世界中がつながりつつある情報化社会で、100%の力を出さずに他の人よりすごいことを自分ができてしまうということはあり得ません。
そしてその天職を見つける方法はもう、「常に全力で取り組む」以外にはありません。ここで普通の方は、目の前の「成果」で自身の適性を判断しようとするのですが、それが間違いのもとだと思います。「成果」というのはあくまで他人が準備した評価軸での話です。それに惑わされずに、自分自身を観察することが重要です。まず「成果」をみてそれを最大化することに自分が興奮を覚えるかどうかということは重要で、そこに興奮しないならすぐにでも違うことをやるべきです。そして、「自分にしてはこれは結構頑張れたと思うので向いていると思う。」という程度の分析もよくありません。「取り組みの最中に100%の力を出せていたと感じる瞬間が一瞬でもあったか、あったとしたらそれはどういう瞬間だったか。」少なくともこういうレベルで自問自答を続けることで、天職というものが見つかると思います。
プライム銀座クリニック
https://prime-ginza.jp/