医療法人糖心会 理事長 別府 浩毅

ローマは1日にしてならず

医療法人糖心会
理事長 別府 浩毅

略歴
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広島大学医学部卒業。
京都大学医学部附属病院、三菱京都病院 心臓内科、医仁会武田総合病院 循環器内科などで15年間の勤務医を経て、2017年9月にべっぷ内科クリニックを開院。
現在は本院、分院だけではなく、訪看、児発、居宅なども行う医療法人糖心会の理事長としてエネルギッシュに活動中。
著書は『健康長寿の人が毎日やっている心臓にいいこと』
『健康長寿の人が毎日やっている血管にいいこと』
『健康長寿の人が毎日やっている腎臓にいいこと(2024年6月発売予定)』(自由国民社)
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現在の仕事についた経緯

 子どもの頃から、「手に職」を持つ職業に就きたいと考えていました。
料理人や英語の教師、医師の選択肢がありましたが、もともと挑戦を好む性格であり、若いときに難易度の高い仕事を選んだ方が良いと考え、医師という職を選択しました。この決断には、尊敬する父親が医師であったことも大きく影響しています。父の姿を見て育った私にとって、医師という職業は自然と親しみのある理想の形でした。
専門性が高く、絶えず進化し常に新しい知識や技術を習得し続けることが求められる職業に魅力を感じたことも医師を選んだ理由の1つです。

仕事へのこだわり

 15年以上の病院勤務を通じて、私は糖尿病や循環器疾患といった生活習慣病が健康寿命に大きな影響を及ぼすことを痛感してきました。治療薬や高度な医療技術も重要ですが、それだけでは不十分です。食事や運動など、患者さん自身の日常生活が健康維持の鍵となることに気づきました。そこで、患者さん一人ひとりの生活に寄り添い、栄養指導や運動療法を取り入れながら、丁寧に健康管理をサポートしたいという想いからクリニックを開院しました。

 私たちのクリニックでは、地域住民の健康寿命を延ばすことを目指しています。日本人の平均寿命は延びていますが、健康寿命はその約10年短いのです。これは生活習慣病に起因する早期の心臓病や脳梗塞が原因です。特に糖尿病は管理が難しい疾患ですが、適切なケアで大きく改善する可能性があります。患者さん自身のライフスタイルを見直すことが病気の予防や管理には欠かせません。そのために正しい道を提供し、患者さんが自立した健康管理を行えるよう支援していきます。

 そして、経営者として何よりもスタッフの成長を望んでいます。患者さんと一緒に歩むためには、スタッフが医療のプロとして、自分たちが持つ価値をいかに患者さんに提供できるかが重要です。何かあったときには受診しよう、相談しようと思っていただけるクリニックになるためには、患者さんが本当に困っている点を明確にし、ホスピタリティを持って接することができるようになるために、スタッフ一人ひとりの努力が必要不可欠です。

 また、新しい事業にチャレンジする中で、スタッフが個人としても成長し、さらなるキャリアアップを目指せる環境を整えることで、クリニック全体がより良い医療サービスを提供できるよう努めています。患者さんだけではなく、スタッフ一人ひとりが幸せを感じられる職場を創造することが私の仕事へのこだわりです。

今後の展望・私の夢

 私の夢は、地域住民の皆様の健康で質の高い人生をトータルでサポートする事業体を創り上げることです。

 まずは、糖尿病と心臓リハビリの分野で日本一のクリニックを目指します。これまでの経験と実績を活かし、質の高い医療サービスを提供することで、患者様一人ひとりの健康増進とQOL向上に貢献していきます。特に心臓リハビリでは、運動療法と栄養管理を組み合わせた包括的なプログラムを展開し、心臓病患者の方々の生活の質を大きく改善するとともに、日本全体の医療費削減にもつなげていきたいと考えています。

 しかし、私たちの目標はそれだけにとどまりません。「医療」「介護」「福祉」「食事」「運動」「美容」「住まい」など、健康で豊かな生活を送るうえで欠かせない様々な分野をシームレスに結びつけ、地域の皆様の生活全体をサポートできる総合的な事業体を創りあげることが私の大きな夢なのです。

 病気の治療はもちろんのこと、介護が必要になった時のサポート、食生活や運動習慣の改善、美しく健やかに年を重ねるためのアドバイスなど、生活のあらゆる場面で寄り添い、クリニックを核として地域社会になくてはならない存在になることを目指します。私たちが最終的に目指すのは、日本人の「健康寿命の延伸」です。将来にわたって、皆様が心身ともに健やかで充実した生活を送れるように、全力でサポートしていく所存です。

若者へのメッセージ

 素直な心は、新しい学びや成長の扉を開きます。素直になることで、自分自身の弱さや誤りを認め、それを改善する機会とすることができます。何事も体験してみることで、予想外の発見や出会いがあるかもしれません。すべての経験は自分の成長の糧となります。

 そして何かを成し遂げたいと思っているときは、その強い願望を糧にして、諦めずに挑戦し続けることが重要です。苦しい時期や困難な状況に直面しても、目標に向かって進むことの大切さを忘れないでください。目標を持つことで、日々の行動が明確な方向性を持ち、動機付けされます。また、目標達成に向けてゴールから逆算して計画を立てることで、効果的に前進できるようになります。

 もし何かに挑戦して壁にぶつかったときには、それを乗り越える方法を模索するだけではなく、自分の見方や思考の枠組みを変えてみることも大切です。
人生は予期せぬ困難がつきものですが、そのすべてが自分を形成する貴重な経験となります。目の前の困難を乗り越えるたびに、自分自身が一回りも二回りも成長していることを実感できるでしょう。常に前向きな姿勢を持ち、自らの夢に向かって果敢にチャレンジし続けてください。

医療法人糖心会
https://www.beppu-clinic.com/