神戸学院大学 躰道部 黒田監督
大学の武道が築く繋がりの輪
―躰道とは?
躰道は、空手から派生して生まれ、沖縄の「⼿(ティー)」を⺟体にして昭祝嶺正献最高師範によって創始された新しい武道です。この武道の最大の魅力は、まだ進化の途中にあるところです。アクロバティックな動きを取り入れたこの空手は、まさに身体の軸を駆使して戦う「戦う武道」で、避けながら攻撃することが大きな特徴です。未知なる可能性に満ちた躰道は、空手の新たな時代を切り拓く途上にあります。
―躰道との出会いは?
残念ながら、関西地区では躰道が普及しておらず、私は躰道を大学に入学してから知りました。部活勧誘時期に、とても綺麗な女性の先輩が声をかけてくれて、その女性の先輩に憧れて入部しました。それが躰道と出会ったきっかけです。実際は、その部員はマネージャーで、私は創部22年目の初めての女子部員でした。(笑)
―監督になった経緯は?
卒業後は躰道を辞め、結婚し家庭に入ることを選びましたが、しばらくして、躰道における女性の先駆者とも言える先生から推薦いただき、監督になり、また躰道に関わることになりました。
―神戸学院大学躰道部の特徴や強み
今の時代好かれない言葉かもしれませんが、一言でいうと「伝統」がある部活です。時代の変化とともに部活やサークルが入れ替わるなか、躰道部は非常に歴史があります。この長い歴史がもたらす「伝統」が、部内の結束や卒業生との繋がりなど、仲の良さを形成しています。武道は通常、個人のものと見なされがちですが、この歴史的な継続が生み出す繋がりが、この部活の最大の魅力と言えますね。
躰道は大学から始める人がほとんどです。初めて武道に触れる人が多いので、努力と成長の過程をともに歩む仲間たちと出会えると思います。
―未来の若者にメッセージ
昔と比べて、今の大学生は繊細さと賢さを持っていると感じます。大学生は大人であると自覚し、大学生活は、社会に出て何ができるかを考える準備期間と捉えて、さまざまなことに挑戦してほしいです。
部活であっても、その他であっても何か大学生活で夢中になったことがあれば、卒業後に精神的な支えになります。その経験を生かして社会でも頑張っていってほしいです。