医療法人社団 生仁会 福井内科医院 医師 福井 美典

艱難汝を玉にす

医療法人社団 生仁会 福井内科医院
医師 福井 美典

略歴
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2010年兵庫医科大学医学部卒業。
卒後すぐに、救急医療を学ぶために沖縄で初期臨床研修を開始。
以後11年間を沖縄で過ごす。
糖尿病内科、総合内科、救急科の各科専門医を取得し保険診療に従事する傍ら、並行して、
大手美容クリニックにて美容皮膚科・美容外科医として院長を歴任し、美容医療についても習得。
コロナ渦の2021年、医師12年目に、故郷の広島に戻り、翌年の2022年に
実家の医院で自身の診療科「美容皮膚科・栄養療法・糖尿病専門医外来」の3科を同時開設。
現在は、血糖値に優しい食事と、分子栄養学に基づいたオーソモレキュラー栄養療法を主軸に、
老若男女問わず、健康増進・美肌づくりを目指し、独自の予防医学を展開。

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現在の仕事についた経緯

 きっかけは、沖縄県で救急医としてER勤務していた頃に遭遇した、重症の救急搬送症例でした。沖縄県は、県民の飲酒量が多く、食生活も内地と比べて戦後早くに欧米化した地域ということもあり、まだ20代なのに若くして心筋梗塞や脳卒中で救急車搬送される患者様が多いのです。その方達の背景には、重度の糖尿病などの生活習慣病が併存していることが多く、「もしも早期治療出来ていたら社会復帰も容易であったかもしれない」と悔やまれたのを覚えています。その頃私は医師4年目でしたが、改めて健康の大切さ、予防医学の必要性を感じ、栄養療法や糖尿病医学の道を志すに至りました。美容医療については、糖尿病医学を勉強していくなかで「糖化」による肌の黄ぐすみを知ったことがきっかけで、美肌治療に興味を持ち、美容皮膚科学も並行して勉強して参りました。

仕事へのこだわり

 周りが自分に期待する仕事のプラス1mmまで、愛情をもって仕事が出来る医師を目指しています。新人=初期研修医時代には「患者様第一、医師は謙虚であれ」という考えのもと「24時間365日断らない救急」を徹底していた野戦病院で働きました。それゆえ、何事からも、「逃げる」「途中で投げ出す」という選択肢が皆無であったように思います。「途中で投げ出さない」「諦めない」というスタイルは医療においてとても大切なスタンスです。過去の経験のおかげで、現在も、窮地に見舞われた時にも、踏ん張りが効く「ガッツ」があると自分でも思います。

今後の展望・私の夢

 医師である私自身が自ら、世に普及させていきたいと考えていることがあります。外側からのケア(美容施術、整体、鍼治療など)のみならず、インナーケア、すなわち、血糖値コントロール、腸内環境、分子栄養学に基づいた栄養療法をベースに置くことが、その人の、美と健康人生を決めると言っても過言ではありません。昔と比べて、日本は健康意識が高まってきたと思いますが、栄養素の摂り方については、まだ誤解が多く、SNSを始め間違った情報が錯綜しているのも事実です。だからこそ、各専門の医師が自ら、正しい情報を発信していけたらと思っています。

若者へのメッセージ

 失敗を恐れないこと。私は、若い時は、数えきれないほどの失敗や勘違いをしてきました。ですが、目の前にある扉は、迷うことなく開いて挑戦してきたし、自分の前に来たチャンスは、結果がどうであれ飛びつき、失敗もしたけれど、色んな世界を知ることが出来ました。たくさん失敗をした人は、立ち上がって前を向くリカバリー能力に長けています。窮地に立たされた時、逃げずに踏ん張りが効きます。医学では、投げ出さない事、あきらめない事、とても大事だと私は思います。「艱難汝を玉にす」という西洋のことわざそのものです。過去の失敗や経験は、ココロの修行であり、筋トレでもあります。その苦難を乗り越えた経験は、いつしか「自信」へと変わり、人間としての「余裕」が出来ます。その結果、周りが自分に期待する仕事のプラス1mmまで、愛情をもって仕事が出来るような医師へと成長させてくれると、私は思います。

医療法人社団 生仁会 福井内科医院
https://www.seijinkai-clinic.com/