FPサテライト株式会社 代表取締役  町田 萌

活かすも殺すも自分次第

FPサテライト株式会社
代表取締役 町田 萌

略歴
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日本大学商学部を卒業したのち、税理士法人での勤務を経て24歳でFP事務所を開業する。26歳でFPサテライト株式会社を設立。保険や証券などの金融商品を一切取扱わず、約20名の所属FPとともに消費者にとって中立中正な立場で業務を行っている。2020年度から産業能率大学通信教育課程の兼任教員を務める。著書に『よくばりに気分よく生きたい私たちに都合のいい お金の教科書』(クロスメディア・パブリッシング)。2024年現在、一児の母。
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現在の仕事についた経緯

 高校生の頃に簿記の知識を活かして仕事をしたいと思いファイナンシャルプランナーを志し、大学は商学部を選択しました。

 しかし、大学進学後に求人を探しましたが、新卒はおろか中途採用ですらファイナンシャルプランナー会社の求人がほとんどありませんでした。
ファイナンシャルプランナーが学ぶ6分野すべての知識を活かしてコンサルティングを行うのであれば、今の日本では独立するしか道がない…。そう考え、20歳の時に、将来FPとして独立起業することを決意しました。

 実務経験を積むため、学生時代に損害保険会社で働いていた時、同じくFPとして独立することを目標としていた主人と出会い、ともに事業を立ち上げることになりました。

仕事へのこだわり

 目的をしっかりと持ち、全ての行動を目的に繋げたり、目的につながる意味付けをしたりすることを常に意識しています。平たく言えば、長期的な視点と広い視野をもって仕事をしているということになるでしょうか。

 例えば、弊社FPサテライトではマネー記事の執筆業務を行っています。これを目先の仕事として捉えると「記事を執筆する作業」になるでしょう。しかし、この業務について目的意識を高めると、見る視点が変わります。
まず、執筆を担当するFPの最終目的を「相談業務で活躍するFPになる」としたとき、記事執筆は「FP知識を強化する機会」と意味付けするよう指導しています。また、会社の事業として捉えた時、企業理念の一つである「FP事業を通じて日本全体の金融リテラシー向上に貢献し、日本経済発展の一翼を担う。」を達成するため、記事執筆は「金融リテラシーを向上させる機会」と意味付けしています。

 長期的な視点の例を挙げると「5日間学生インターンシップ」があります。FPサテライトでは、9月と3月の年2回、5日間の学生インターンシッププログラムを開催しています。これは2019年から行っており、FPサテライトが新卒採用を開始するより何年も前から継続しています。
一般的な企業であれば、インターンシップは採用活動のために行っているでしょう。しかし、FPサテライトは学生のキャリア教育、独立系FPの啓発活動として行ってきました。

 このように、現状の活動を自分の理念や目標に繋がるよう意味付けをしていくことを繰り返し、可能性を広げ続けてきました。

今後の展望・私の夢

 金融商品を販売しないコンサルティング型のファイナンシャルプランナーが世の中で当たり前の存在になり、弊社FPサテライトやファイナンシャルプランナーが様々な社会課題を解決していく未来を実現していきたいと考えています。

 まず、FPサテライト所属ファイナンシャルプランナーを100人まで増やし、専門家集団として盤石な組織に成長させます。同時に、FPに直接的間接的に関わる様々な事業を展開し、FPの可能性を広げて活躍の場を増やしていきます。

 そして、多様な人が活躍できるようDEIを推進し、一人でも多くの人が生き生きと活躍できる社会に貢献していきます。多くのステークホルダーの人生が豊かで幸せになるような会社を目指します。

若者へのメッセージ

 1990年代、この時代はまだ携帯電話がなく、インターネットも一般的ではありませんでした。技術が革新し、2000年代には携帯電話が普及し、インターネットに繋がっていることが当たり前になりました。

 この社会環境の差は非常に大きいものです。情報伝達の効率が劇的に向上し、情報量が爆発的に増えました。携帯電話やインターネットが当たり前の時代で育ってきた世代の皆さんは、たくさんの情報を得られて選択肢を広げられる環境下を生きています。昭和から生きてきた世代の人が「選択肢が広い今の若者は羨ましい」と言っているのをよく聞きます。

 しかし、今20代以下の皆さんはその情報を活かせているでしょうか?流れてくる情報を漫然と受け取るだけになっていませんか?溢れる情報に振り回され、どの情報を信じれば良いかわからなくなっていませんか?情報が溢れる時代になった昨今、どの情報が正しいのか?どの情報を信じるか?情報の取捨選択をする力が問われるようになりました。

 良い情報を有効に活用すれば、多くの可能性が開かれます。しかし、誤った情報や情報に呑まれて身を滅ぼしてしまったり、可能性が逆に狭まってしまったりする危険性も否めません。自分の軸をしっかりと持って、良い情報でご自身の可能性を広げていただければと思います。

FPサテライト株式会社
https://fpsatellite.co.jp/