株式会社リーピー 代表取締役 川口 聡

得意淡然 失意泰然

株式会社リーピー
代表取締役 川口 聡

略歴
_________________________

1983年に福岡県で産まれました。学生時代まで福岡県で過ごし、2006年新卒で東京の国内最大手のスカウトヘッドハンティング会社に就職し、スカウトエージェントとして、IT企業を中心に上場企業からベンチャー企業の幹部クラスの採用支援を担当しました。その後、同社グループ会社の新規事業であるECコンサルティング事業の事業責任者に就任しました。

28歳の時に、経営コンサルタントとして独立し、同年に岐阜にIターン移住をしました。29歳で株式会社リーピーを設立し、代表取締役に就任。全国各地の地方企業や地方自治体のWebサイト制作を中心に手掛け、創業から10年で全国1,050社以上と取引をしています。(内、県外割合40%)

2022年には、地方ハイクラス求人に特化した人材紹介サービス「リープ・キャリア」を立ち上げ、自身も転職エージェントとして数多くの転職支援を行っています。今後は、地方企業の「売上」と「採用」の課題を解決する新たな形のアウトソーシング事業の立ち上げを予定している。

全国で232名、岐阜県内では7名しかいない中小機構認定中小企業応援士。
_________________________

現在の仕事についた経緯

 東京で会社員として働いていた時、ECコンサルティングの商談のために毎週のように、全国の地方に出張に行っていました。その時に「なぜ地方の会社は、自分達のような東京の会社に依頼するのだろう?」と不思議に感じていました。当時の地方マーケットを調べてみると、地方のWebのリテラシーが高くないことや、顧客の依頼を受けて制作するホームページ制作会社は多いが、コンサルティング型の制作会社が少ないことに気づき、元々起業したい気持ちは持っていたため、起業テーマを「地方×Web」に決め、独立。当時住んでいた東京で起業する選択肢もあったが、自身も地方の生まれであったことや、地方に身を置くことで見える本当の課題に直面できるのではないかと考え、縁のあった岐阜にIターンで移住し、起業しました。

仕事へのこだわり

 社会人に出たばかりの私は、とにかくダメな新入社員でした。遅刻は繰り返すし、毎日上司から詰められて、仕事が嫌で嫌で仕方ない毎日でした。

 社会人になって2か月目のある日、先輩と同行する予定の商談が急遽先輩が来れなくなって、そのまま私一人で商談に臨むことになりました。1か月後、その商談から受注することになり、私は新卒同期の中で誰よりも早く初受注を達成しました。運以外の何物でもない状況でしたが、それを期に仕事がとにかくおもしろくなり、人が変わったかのように仕事に打ち込むことになりました。早朝から深夜まで、社会人1年目の時は1月2日に誰もいないオフィスに出勤していました。今の時代で考えると、いろいろアウトな状況でしたが、その頃に打ち込んだことが自分の原点と言えます。結果的に社会人2年目には部下を持ち、3年目からは別部署の新規事業立ち上げも兼務させてもらい、5年目になるタイミングで新規事業立ち上げの経験ができました。事業計画を作るところから新規営業や採用まで。起業を考えていた私にとっては、26~28歳の頃の経験が今の会社経営でも活きています。

 仕事へのこだわりとしては、1件1件のアポイントに絶対手を抜かないこと。今でも必ず事前に準備をし、どのような商談になるかをシミュレーションして臨んでいます。逆にこの準備が無い時は不安になるので、仕事は準備が9割だと考えています。そして自分がイメージする成果につながるように、さまざまなパターンで考え抜くこと。絶対に突破口はあると信じて、1件1件の仕事を大切にしています。こういった真剣に臨む姿勢からしか、「運」は生まれないと考えています。最後は「運が良かっただけ」と考えて、次の仕事に進みます。

今後の展望・私の夢

 弊社、株式会社リーピーのビジョンです。
 
 今はこの夢のことしか考えていません。日本全体のことを考えると、東京に集中させて効率よく回していく1970年代のような状況が、人口が減り続ける日本にとっては効率的だとは理解していますが、個人的には地方で暮らしたいと思う人もたくさんいるので、その人達の役に立ちたいと考えています。地方創生という言葉が生まれたのは、2014年です。弊社は2013年に創業し、その頃から「地方を良くする」ことを掲げて、今までやってきました。

 一過性のイベントを開催するような地域活性ではなく、やはり経済を中心とした地方創生が必要だと考えています。地方の企業の売上・利益を上げ、新たな雇用を生み出すことで、地元採用や移住者を増やすことができます。地方自治体も支援することで、観光の領域も良くなっていきます。そうすると観光客が増え、それがまた地元企業の経済的なメリットとして還元され、雇用がさらに生まれる好循環が生まれます。

 事業を通じて、社会課題も解決したいとも考えており、働きづらさを抱えるさまざまな人たちが弊社で働くことができる環境もつくり、人口減少が続く地方におけるモデルケースのような会社を創り上げたいと考えています。

若者へのメッセージ

 「人生二度なし」…これは尊敬する「国民教育の師父」と言われる森信三先生の言葉です。

 私も一度しかない人生において、1日1日を一生懸命生きようと、毎朝起きるたびに「今日も頑張ろう!」と思って起きています。

 「朝」という漢字は、「十月十日(とつきとおか)」が組み合わさって、成り立っています。つまり朝が来るたびに新しい自分に生まれ変わっています。「人生二度なし」と言いましたが、毎日生まれ変わっていると思えば、とてもお得な感じがします。笑

 せっかく「自分」という意思を持ち生まれてきたので、すべてに恩返しをしようと、自分が持てるものを世の中が良くなることに全力で費やしていくことが、とてもかっこいい生き方だと考えています。私もまだ40代に入ったばかりで若い方だと思いますが、若いうちに何を自分の考えの軸にして生きていくかで、これからの人生は大きく変わるかと思います。

 目指すものが決まっている人はそこに向かって真っすぐに努力を重ね、決まっていない人は突然決まる時に備えて、毎日努力を重ねることが大切だと考えています。

株式会社リーピー
https://leapy.jp/