二兎を追うものは一兎も得ず 大阪公立大学 漕艇部                          Iさん

二兎を追うものは一兎も得ず

漕艇部で青春の日々を過ごすIくん。高校時代までは野球部で頑張っていました。
なぜそこから彼は漕艇部という選択をしたのか?
Iくんの考え方と漕艇部の魅力についてお伺いしてきました。


チームの良さ

大阪公立大学漕艇部の最大の良さは、雰囲気の良さにあると思います。学年関係なく仲がとてもいいです。この雰囲気の良さが更にチームを強くしてくれていると思います。実際に今年行われた全国大会でもパワーやテクニックでは確実に勝っていない格上の相手に勝つことが出来ました。部の雰囲気が良くなかったらこのような結果を残すことは不可能だったと思います。漕艇部は、昨年の大学統合を機に1つの団体となりました。最初は互いの文化があまりにも違い衝突することが多々ありました。そんなチームが今は和気あいあいと活動しています。これはかなり奇跡に近いことであり、とても感慨深いです。




漕艇との出会い

自分は高校時代までは野球と勉強しかしていない人間でした。高校で野球部に入り、甲子園に出場することを目指して朝は6時半から夜は20時までひたすら毎日バットを振っていました。しかし、甲子園はおろか公式戦にさえ出られませんでした。夏の大会に負け、野球がなくなった自分には勉強しか残っていないと思い、ひたすら受験勉強をしました。結局、第一志望に受かることはかなわず、自分は何をしても駄目だと一時は生きる希望を失い大学にも行かずひたすら遊んでいました。
 そんな時に、目に入ってきたのがボート部の勧誘です。先輩が優しく、とても雰囲気がよかったです。何より高校時代かなわなかった全国大会にレギュラーとして出ることができました。さらに日本一を目指せる環境だったので、高校時代のリベンジのつもりで漕艇部に入部することを決めました。漕艇部であれば自分にもチャンスがあり、表舞台で活躍できるかもしれないと思いました。ボートをやることは新たな挑戦でしたが、練習すればするだけ結果が出るのでとても楽しく取り組めていますね。


野球で夏の大会で負けた時や第一志望に落ちた時を振り返ってみるとそこまで悔しくなかった気がします。それはきっと自分の熱量がそこまで高くなかったからです。しかし、今では試合に負けると死ぬほど悔しいです。応援してくれた皆に申し訳ないと心の底から思います。それだけボートという競技に熱中出来ているのだと思います。ここまで熱中できるボートという競技に出会えて本当に良かったです。


これからも熱中出来るものに全力を注いでいきたいと思っています。
少ない時間の中で、いかに自分のやりたいことを楽しめるかを突き詰めていきたいです。

ー10年後、NEXT GENERATIONの自分


毎日楽しんでいますか?
熱中できるモノや人に出会えていますか?恐らくあなたは熱中できるモノがないと生きることが出来ない人間だと思うので、どんなに些細なことでもいいので自分がこれだと思ったものを極めてみてください。多少、他のことがおろそかになってもいいと思います。何かに熱中した時間はあなたの欠かせない心の財産になると思います。未来の自分が楽しい日々を過ごせるように毎日を精一杯生きていってください。