株式会社Kulu / 小滝橋そら内科クリニック 宗形 昌儒

Nothing Ventured, Nothing Gained

株式会社Kulu / 小滝橋そら内科クリニック
代表取締役/院長 宗形 昌儒

略歴
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高校時代、成績最下位から一念発起して医学部へ入学。医学部時代には学業に加えてウインドサーフィン部の主将を務める傍らキックボクシングのプロライセンスを取得。卒業後、循環器内科医として研鑽を積み、2022年に小滝橋そら内科クリニックを開院。2023年より株式会社Kulu代表取締役兼務。晴天会 成田国際空港クリニック理事なども務め、多方面で活躍中。著書に「極論で語る循環器内科」(共著、丸善出版)など。
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現在の仕事についた経緯

 家族の病気がきっかけで幼少期から医師になることが夢でした。高校時代は福島の片田舎から仙台に行き、都会の誘惑に負けて自堕落な生活を送ってしまいましたが心を入れ替えて医学部へ。卒業後は外科医になることを考えていたものの、研修医時代に尊敬する先輩に出会って大いに影響を受け、循環器内科医となることを決意し、大学病院や市中の病院で臨床・研究・教育を行いながら充実した日々を送ってきました。しかし、その中で病院勤務では解決しきれない課題に直面しました。通常、病院での医療というのは患者さんが来るのを座して待つ、「待ち」の医療です。自分がいくら病院内で一生懸命治療を行っても、そもそも病院に来てくれなかったり、来院をためらったりしたことで手遅れになってしまい、救いきれなかった命を沢山見るにつけ、病院で働く自分の無力さを思い知るようになりました。そこで自ら患者さんを診にいく「攻め」の医療こそが自分の求める理想だと考え、独立開業とともに医師の往診サービスを開始し、現在に至ります。

仕事へのこだわり

「もし自分や自分の家族が患者だったとしたら、自分の医療を受けたいか」
 これが私の判断軸です。医師という仕事は高度の専門的スキルが必要であると同時に、患者さんに病気のことを理解・納得していただき、治療にあたっての信頼関係を築くためにコミュニケーション能力も非常に重要だと考えています。ですから、いかに技術や知識がすぐれていても、それを患者さんに的確に伝えることが苦手であったり、立場を利用して高圧的な態度をとったり、相手によって態度をかえたりするようなことは望ましいとは思えません。逆にいくらコミュニケーション力が高くても、医師としての経験や知識が足りていないようでは当然お話になりません。この2つを満たす医師になれるよう、常に自分の技術レベルを磨くと同時に患者さんに真摯に向き合い、患者さんやご家族とたくさんの話し合いをして治療や疾患について納得いただけるように研鑽を積んできたつもりです。

 また、医師という仕事は激務です。外来診療、手術、カルテや書類の記載、学会や研究会への出席とプレゼンテーション、研究や論文執筆、後輩への指導、その間に自己研鑽も積まなければなりません。ようやく帰宅してもすぐに呼び出されることも日常茶飯事です。今の時代にそぐわないかもしれませんが、実際には体力勝負といえる部分も多々あります。しかし、我々が忙しいかどうかは診療を受ける患者さんには関係ありませんし、代わりがいない手術などの予定があるのに自分が倒れるわけにはいきません。不眠不休の当直の翌日でどんなに自分が疲れていても、常に同じ医療レベルを保ち、安定した精神状態でいなければなりませんので、自分の体調管理や体力維持にも注意を払ってきました。こういったこだわりが家族や友人に迷惑をかけ、さまざまなものを犠牲にしてきたことは否定できませんが、逆にこだわりがないようでは良い仕事はできないとも考えて自分なりのスタイルを築いてきました。独立してからは連日呼び出されるようなことは少なくなりましたが、これからも自分の考えるベストの医療ができるよう最大限の努力をしていきます。

今後の展望・私の夢

 私の夢は「医療へのアクセシビリティを改善すること」です。病院にいるとつい忘れがちですが、体調が悪くてもすぐに病院へ来てくれる患者さんは一部にすぎません。病院や医者が嫌いだから、主治医がいない日だから、夜間だから、仕事が忙しかったから、、、そういった理由で至急で治療が必要な方が病院に来ることをためらった結果、残念ながら不幸な転機をとってしまうこともあります。医療へのアクセスを容易にすることで、必要な方が必要なタイミングで必要な医療を受けられるようにすること、それによって医療を身近に感じ、健康的な生活を長く続けていただく、それが最終目標です。そのために往診サービスや地域の医療機関のサポート、かかりつけ医としてのクリニックの機能の拡充、オンラインでの医療サービス提供などを通して、日本全国どこにいても医療に対する不安を少しでも軽減できるよう、長期的な展望を持って事業を進めています。

若者へのメッセージ


 “Nothing Ventured, Nothing Gained”
 これは私が10代後半に出会い、感銘を受けた言葉です。虎穴に入らずんば虎子を得ず、とも訳されますが、私は「思い切ってやらなければ何も手に入らない」という言葉で解釈しています。新しいことを始めるというのは非常に楽しく期待が膨らむ一方、常に失敗に対する不安やリスクが付きまとい、最初の一歩を踏み出すことに躊躇してしまうこともあるでしょう。しかし、過去の栄光にこだわっているだけの人、現状への不満を述べるだけで何もしない人、未来を見据えずに現状維持で満足している人、、、そんな人には自分の夢をかなえるチャンスは巡ってきません。

 もちろんしっかりと考え、準備をしたうえでですが、自分の夢ややりたいことに向かって勇気をもって一歩を踏み出し、誰も見たことのない自分だけの世界を切り開いてみたいと思いませんか?もしあなたの夢が他の人の人生に少しでも良い影響を与え、人生を豊かにすることにつながったとしたら、どんなに幸せか想像してみてください。私もまだまだ必死で自分の夢を追いかけている最中です。若い皆さんの目の前にはまだ多くの時間と様々な可能性、同じ志を持った沢山の素敵な方々との出会いが広がっています。失敗を恐れず、一緒に夢を追いかけていきましょう!

株式会社Kulu (夜間休日医師かけつけサービス いしゃクル)
https://oshin365.clinic/

小滝橋そら内科クリニック
https://otakibashi-sora.clinic/