新潟ビール醸造株式会社 代表取締役 浅野 重幸

克己

新潟ビール醸造株式会社
代表取締役 浅野 重幸

略歴
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新潟大学人文学部卒業。新卒で新潟県内を中心に学習塾事業を展開する㈱NSGアカデミー(NSGグループ)に入社。13年間塾講師として、教科指導・受験指導や校舎運営を経験する。その後グループ本部である㈱NSGホールディングスへ転籍。既存事業の経営支援や新規事業の立ち上げ支援を行いながらMBAを取得。その支援の流れで、新潟ビール醸造㈱へ。
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現在の仕事についた経緯

 ㈱NSGホールディングスに転籍した2年間で多くの案件に携わり、その中の1つに新潟ビール醸造㈱の経営支援がありました。様々な業界を見ながら支援する中で、クラフトビール業界の面白みを五感を通して感じられました。私個人、お酒は好きなのですが、唯一苦手なのがビールでした。乾杯の1杯目のビールも避けていたほどです。ただ、会社を知るために胎内高原ビールをしっかり味わってみると、「ビールってこんなに美味しいんだ」と感動したのを今でも覚えています。そんな感動を人々に伝えることができ、地域にも根差しているこの会社を無くしてはいけないと思い、そのまま腰を据えることにしました。

仕事へのこだわり

 意識していることは3点です。1つ目は、合理化、無駄なことは省くこと。意外と業務の棚卸をしてみると、必要のない業務が多くあります。特に、これは新人がやる業務、中堅がやる業務など、組織の暗黙知のようになっている業務が存在しているところが多くあります。そこにメスを入れると、いろいろなものが削減され、働きやすくなります。

 2つ目は、考えや想いは口にすること。口にすることで自己開示にもなりますし、相手もこちらに対して話しやすくなります。コミュニケーションを広げていくと、自然と仲間ができて、より行動しやすくなります。自分ひとりでは無理だと思っていたことが解決したり、自分にはできないと思っていたこともできるようになったり、目標に近づくスピードも格段に上がっていきます。

 3つ目は、利他の精神です。どうしても業務が忙しくなると、自分のことばかり考えてしまいがちです。自分の業務も結局は他者のためですので、利他にはなりますが、ここでは違います。仲間と一緒にしている業務を、自分の業務で止めるのではなく、仲間の業務を優先してから自分の業務を行うようにする。そうすると、関わっている人が多い業務ほど、早く片付き、自分の業務を手伝ってくれる人が出てくるなど、自分に良いことが戻ってくることの方が多いのです。

今後の展望・私の夢

 私も2023年4月に代表に就き、四苦八苦しながら会社としての方向性が決まってきました。ここで詳細は書けませんが、今やりたいと思っている大きなことが2点あり、準備を進めています。その実現によって、新潟ビール醸造株式会社という名前が、胎内高原ビールというブランドが、まずは日本全国に広がっていくこと、そして、多くのお酒好きやクラフトビールファンの手元に届けられるようになることが直近の目標です。

 今は少数精鋭で事業を行っていますが、事業拡大していきながら、いろんな方に「働いてみたい会社」と言ってもらえるような会社にしていきたいです。社員全員がワクワクできるような経営をすることが個人としても目標です。

若者へのメッセージ

 とにかくいろいろ経験してみること、チャレンジして失敗することが大切です。そこには、支えてくれる人たちが絶対にいます。だからこそ、想いを口にして、行動してください。頭で考えてばかりいても、自分ひとりで動いていても、悪い方向に行ってしまいがちです。それでは楽しく働けません。せっかく自分の選んだ仕事ですから、やりたいことのできる環境を作って、楽しく働いた方が充実するはずです。

 そして、これからいろいろな岐路に立たれると思います。その時は、自分を信じてください。「自分なんて」と思わず、「自分だから」と自分を大切にしてください。自分で決めてやったことには、どんな結果であってもそこに後悔は無いはずです。やらなかったときの後悔ほど後先ずっと引きずるものです。

新潟ビール醸造株式会社
https://www.tainaibeer.com/