世界チャンピオンへの道! 滋賀大学                       Kさん

世界チャンピオンへの道!

今年8月にフランスで開催されたウインドサーフィンテクノ293クラス世界選手権(International Techno 293 Class Association)において見事優勝したKさん。その裏にどのようなストーリーがあったのか。世界チャンピオンに迫ります。

ーウィンドサーフィンを始めたきっかけは?

ウインドサーフィンを始めたきっかけは母です。母が趣味であるウィンドサーフィンをしていたため、昔から身近なスポーツでした。僕は小学校から高校まで陸上競技をしていた経験がありますが、大学では他のスポーツをしてみたいと思っていました。そんな時、母からウインドサーフィン部が進学先の滋賀大学にもあると聞いて興味を持ち、体験会に行ったのが始まりです。自然をダイレクトに感じられる点と、風をうけて進む爽快さが魅力的なスポーツであることはもちろん、部の雰囲気も魅力的で入部を決めました。

ー挫折の乗り越え方

苦手とする風域の際に、技術不足が原因で良い結果を残せなかったことが挫折の1つです。普段、ウィンドサーフィンを練習している琵琶湖は基本的に風が弱いです。ただ、大会は海でレースをすることが多く、強風の中でレースをすることもあります。そのようなコンディションで、思うように勝ち進めない時は悔しかったです。克服するため、苦手な風域でのトレーニングをしました。他大学の練習場に出向くことや、琵琶湖出身でオリンピック選手になられた方にトレーニングを依頼することで克服しました。

ー世界チャンピオンになった舞台での苦労と、感情

世界大会はフランス・キブロン島で行われたのですが、遠い海外に行くことに加えて島まで自分1人で長距離の移動をしなければならなかった点や、必要な手続きを英語でこなさなければならなかったため、体力的にも精神的にも大変でした。

さらに、現地では海外選手に圧倒されていたため、試合1日目はうまく集中ができず、順位も4位前後と

良い試合をすることができませんでした。

試合1日目終了後、ふと、支えてもらった人のことを思い出しました。「良い結果を出して、今まで支えて頂いた皆さんに絶対にいい報告がしたい」と気持ちを切り替えることができました。
その後の試合は、支えてくれている人達への感謝の気持ちを持ちつつ、「日本で培ってきた実力をとにかく発揮するんだ」という意気込みで、1本1本のレースに集中して挑みました。

試合が終了し、1位になれた瞬間はとにかく驚きました。今までの練習や、支えてくださった方々がいたからこそ成し遂げられたことだと感じています。

ー結果を出せる選手になるために心掛けていることは?

「優れた選手である前に、優れた人間になりたい」と常に思っています。これは高校時代所属していた陸上部の恩師からの言葉で、常に意識しています。スポーツを引退したときに、社会に出て残るのは高い技術力ではなく、人間性だと思います。技術力が上がっても、奢ることなく、挨拶、先輩への礼儀、感謝の気持ちを忘れないなど、人として大切なことは全てその陸上部で学びました。その学びが、大学4年間のウィンドサーフィンでも活きていたと感じます。

ー10年後の自分へ
素直な心と感謝の気持ちを持って、何事にも一生懸命頑張って下さい!!!